こんなご時世にヴィジュ☆Ｒ☆Ｋ♪ １

（携帯で見ると表示がおかしいようです。ご了承ください。）

専門学校の時に絵を描くのが上手な友達がいまして、
当時から萌え系美少女に多大なる関心を抱いていた私は
速攻でその友達と仲良くなったのでした。

その友達、名前は仮にＫ君としておきます。
ある日のこと、Ｋ君に話を持ちかけられまして、

Ｋ君
「イラストクラブを作ろう！」

と言われました。

私の専門学校は表立ったサークルやクラブなどはなくって、
自分達で創設して好き勝手やってくれという、
ある意味自由奔放、別な意味で学校は責任を持たない、
みたいな壮絶な放任主義の背景がありました。

Ｋ君は本当に絵が好きみたいで、
イラストクラブ創設は前々から考えていたとのこと。

Ｋ君の絵は線を書き連ねることによって陰影をも表現する？
なんかよくわかんないですけど、雰囲気重視なもので、
片や私の絵はポケモンのちっこいのとか、
まんがタイムとかに連載されてそうな可愛さ重視のものです。

「絵を描いてます」って言う人は、ものすごい量を描くのだそうで、
Ｋ君もそういう人なのでしょうけど、
私なんて思いついたときしか絵を描きませんからね。

当然そんなのじゃ絵のレベルが全然違うわけですが、
別にこだわりはなかったのでイラストクラブ入会に
ＯＫのサインを出しました。

～～～～

さて、そうなったらメンバー募集なわけですが、ここで一発、
チラシを作成しメンバーを一気に引き寄せる作戦に出ました。
いやまあ、作戦っていうか、普通そこからスタートだよね。

とりあえず適当にメンバー募集の旨を書き、
真ん中にイラストを入れるスペースを開けて、
活動内容とか、その他諸々を書き綴りました。

さて、そのイラストが入る真ん中のスペースなんですけどね。

親に「年賀状はオレが全部作るから！」と言って
実はかえるにょ・ぱにょ～んをやるために買ってもらった
パソコンとプリンタが私の家にありましたので、
その原稿を私が作っていたんです。

で、その真ん中のスペースにはとりあえず
イメージとして絵を入れておこう、
ということで、　こんな絵を入れておきました。

『鈴キューピー』という名前です。

これ、高校の時にまあ誰とは言えないんですけど、
鈴木先生って言う太陽拳使えそうな先生がおりまして、
まあ簡単に言うとハゲネタで遊んでいたわけです。　

例えば、鈴木先生の前ではおたよりやテスト等印刷物を
「プリント」と呼ばなければならない。
「かみ」と言うと一瞬の閃光の後、この世から消されてしまう。

という設定を作ったりとか、ホント、バカな高校生活でした。　

そんな鈴木先生と、とある拍子にキューピーが融合してしまい、
こんな異次元のクリーチャーを生み出してしまうまでに至りました。　

酷いことに、当時ちょっとプログラムをかじってた私は

「鈴キューピー危機一髪！」　

というとんでもないゲームを作成してしまいました。　

このゲーム、まあただの黒ひげ危機一髪と
なんら変わりないものなんですが、

髪の毛を生やしたい鈴キューピーの前に26本の毛生え薬が！
　

しかし！！　その中には一本だけつるっぱげになってしまう
恐ろしいニセ育毛剤が紛れ込んでいる！

という内容。

別にプログラム的にも難しくなく、
・ゲームスタート時に乱数を生成してアタリを作る
・育毛剤26種類を選ばせる
・ハズレなら残りの育毛剤を選ばせる
・アタリなら鈴キューピーのハゲたグラフィックを表示

だけ。

まあそんな非人道的な簡易ゲームだったんですけど、
仲間内では大人気でしたね。

大声では言えないのですけど、

別の先生も一緒になって遊んでました。

ひどい、ひどすぎる。　

～～～～

さて、チラシの真ん中に妹が小さい頃買ってもらった全高80cmの
テディベアのぬいぐるみみたいに、無駄に場所をとっている
鈴キューピーのイラストを引っさげ私はそれをＫ君に見せました。

Ｋ君
「よし、これで行こう！」　

お前、イラストクラブ本気で考えてないだろ

例えば、看板娘って制度があるじゃないですか。
客寄せのために可愛い女の子を店先に常駐させて、
誘致率アップみたいな、そんな必殺技があるじゃないですか。

今回イラストクラブ設立にあたり、
その看板娘を務めるのが

　

これですからね。

これ、ただおっさんとキューピー人形合成しただけだよ？
こんなので客が来るわけがない。　

本気でイラストクラブ作ってメンバー募るのであれば、
ここには美少女とか萌えキャラが来るじゃないですか。

なんでそんなオリンピックの表彰台みたいな場所に
こんなわいせつ罪で押収されそうなキモい物体が
飾られなきゃいけないんですか。

ホント、奈良のイメージキャラクターかと思うわ。　

私はね、必死で彼を説得しましたよ。

この絵はあくまでも仮なのだ！

本来ここにはイラストクラブを象徴する
大切な何かを表記すべきなのだ！

しかしＫ君は
「いや、これでいいでしょ。」

とか言うんです。

例えばですね、最近はやりのポイントカードがあるじゃないですか。
ヤマダ電機にしろ、ローソンにしろ、普通のスーパーマーケットにしろ。

100円ごとに1ポイント！

１ポイント＝1円としてお使い可能！

年会費は多少取りますが、
お買い物のたびにボーナスポイント！！

とかあるとするじゃない。

これだけでも、
「へぇ、お得ジャン！入ってみよっかな♪」

って思いますよね。

そこで、カード入会促進のノボリが鈴キューピー。
カードのお得さを宣伝するチラシに鈴キューピー。
カード作成受付店員のハッピが鈴キューピー。

何よりカードに鈴キューピー。

そりゃ客足も途絶えるって話ですよ。

～～～～

かくして、チラシはあれで決定し、
とある日のホームルームの時間。

先生
「Ｋ君がイラストクラブを設立しました！
　私はこういう積極的に活動する人を応援します！！
　皆さん、興味がありましたら是非入会しましょう！！」　

と、先生がクラスのみんなに入会を勧めているが、

　
手にしたチラシには鈴キューピーが！！

ホント、自分で作っといてアレなんですが、

こんなの、オレだって入りたくねえよ！　

案の定、入会者は一人も居ませんでした。

～～～～　

さてそんなイラストクラブ、結局は二人なんですが、
まったく活動しませんでした。

当時はバスと電車通学。
それぞれ帰りの交通機関の時間がありますから、
活動する前に帰っちゃうんですよ。ダメじゃん。

そんな私たちを他所に、鈴キューピーが祀られたチラシは、
威風堂々とクラスの掲示板に貼り付けられておりました。

さて、私のクラスにＭさん、という女子生徒がいました。
その人はどんな人かといいますと、

鯖の味噌煮の缶詰があるじゃないですか。
それ開けて、全部食べるんです。
中は汁が残ってるんですけど、
それを構わず机の上に放置するんです。

すると三日目くらいからカビ生えるんですよ。

それです、それ。

その缶詰の残り汁に生えたカビみたいな人なんですよ。

見た目も中身も！

まあ落ち着いてくださいよ。
いくらなんでも酷いんじゃないか？って言いたいんでしょ？
カビってあんた、女の子にカビって酷いよ！
人類じゃない、菌類だ！とか言いたいんでしょ？

とりあえず聞いてくれ。

見た目的には、アーノルド坊やのそっくりさん誕生！？
って感じで、これが男ならまだ様になるのでしょうけど、
私女なんですけど、どうしたらいいですか？みたいな感じ。

ビジネス文書の授業の時間で、
「美しくない」という意味の言葉が出てきたんですが、
それの比喩表現にＭさんが使われるくらいですからね。

いやいや、これは先生がヒドいだろ。

まあ、これだけで済めば私も何も悪いことなんて書きません。

とある授業中、私、クシャミしたんですよ。
冬場で、暖房も効いてたせいもあり、
クシャミの拍子で鼻の中の毛細血管が切れたのか、

ドバッ

鼻血が出ました。

先生に言って、お手洗いに駆け込んで応急処置をしました。

で、鼻血とまったーって頃に教室戻ったんですが、
イスに座ったときに隣の席ののり君が、

のり君
「キミが出て行ったとき、Ｍさんが

　どうせエロいこと考えてたんだろ

　って言ってたよ。」

とか言うわけですよ。
もうコレには私もムカついてムカついて！

まあ、Ｍの裸では絶対に出ないよな！

ゲロなら出るけど！！　

と逆に彼女を哀れむようにしました。　

まあそんな感じで身も心も穢れた存在だったんです。Ｍさんは。　

～～～　

ある日のこと。

一日の終わりのホームルームも終わり、みんなそれぞれ帰りました。
私とＫ君が残ったんですが、そしたらＫ君からとんでもないことが。

この日、実習室で行う授業がありまして、
その授業が終わったら各々教室に戻るんですけど、
Ｋ君は早めに教室に戻ったら、
先にＭさんの派閥が教室に戻ってたんですよ。

で、Ｍ派閥はイラストクラブのチラシが
貼られている場所にいたんだそうです。

Ｋ君は「もしや！」と思って、
Ｍ派閥に見つからないようにその話を聞いてたのですが、
Ｍ派閥から漏れてきた言葉達は、

「こんなんじゃ誰も入らないよねー」

「っていうかイラストとか暗いよね」

などという、痛烈な批判内容。　

Ｋ君当然ブチギレ！

まあいくらＭさんの顔が菌類だったとしても、
さすがにＫ君はその場で殴り飛ばすとかしなかったようですが、
そんなこと言うなんてあんまりだと思うんですよ。

確かに鈴キューピーはどうかと思いますが、
そんなもんは置いといて、
Ｋ君は純粋にイラストクラブのメンバーを募集したかったのに、
それを根底から否定するなんて酷いにもほどがある。
Ｍは菌類以下です。あれだ、アレ。メタンガス。

～～～～～

結局イラストクラブは当初の２名のまま幕を下ろしました。
一応活動らしい活動はしましたよ、二日くらい。

鈴キューピーをノリで入れた私が悪いのか、
はたまたそれでＯＫ出したＫ君が悪いのか、
何よりメタンガスが全否定したのが悪いのかわかりませんが、

　
イラストクラブのチラシはその使命を全うすることなく、
ゴミ箱の中へと散っていったのでした。

さて、ここまで前置き、ここからが本題なのですが、
あまりにも長すぎたので一旦切ります。

続きは近日アップします。

では　(*ﾟ∇ﾟ)ﾉシ　べに